三日間の連休中に昔世話になったデザイナーの先輩に会った。彼はここ数年間専門家の意見を取り入れながら、認知症と共生する社会を築くため、社会課題をひとつひとつ解決するデザインツール作成に携わってるらしい。
ユニバーサルデザインというプロダクト(商品開発)の世界とは違って、視覚的に訴えるものだ。具体的には公共施設などのトイレサインをピクトグラムでわかりやすく壁や床などに表現したり、色で識別したりと、患者目線にたち存分に経験を発揮してるらしい。
2021年に認知症の人たちから見える世界を描いた書籍や映画が話題になった。興味があって読んでみたら、患者はどんな親しい友人でも親族でも、顔中にモザイクがかかってるように見えているらしい。確かに長寿大国の日本は認知症大国でもあるようだ。困難の多い人たちにやさしいデザインを広げる努力をしている先輩を尊敬する。
【岩元茂】