こういう仕事をしている所為か、本などを読んで腑に落ちない記述を読むと、考え込むことがあります。今読み進めている新書は、歴史的事件について、発生前後の経過などを紹介していますが、その中の表記でこれは如何なものか、と思える部分がいくつかあったからです。
それは特定分野で使われていた固有名詞などですが、日常的でなく、興味がなければ忘れ去られていくものなのでしょう。とはいえ歴史的用語として多くの資料や著作物に残されているのですから、それらを調べれば事実か否かはわかるはずです。
著作物公刊の際には、著作者以外の誰か(編集者や校正・校閲者等)が表記、事実関係などの確認をして、誤謬があれば訂正するようにしていると理解していました。が、適当とは思えない表記(ではないとの強弁もあるでしょうが)があるということは、それをしなかったのか、見逃したのか、そこもまた…………
【近藤勲】