写真家の友人が個展を行い、私も少しお手伝いした。彼女の知人や友人などさまざまな人が顔を出し、なかなかの盛況だった。訪れた男性と話をしていたらふと体格の良さが気になり、思わずスポーツ歴をたずねると、「ラグビーをちょっと…」と控えめに答えた。あとでプロフィールを確認してみたらラグビーの名門大学で主将を務めたこともある人だった。
姪が通う美大の卒業制作展へ足を運んだ。姪にかぎらず、一人ひとりが創意工夫を凝らし、個性を発揮していた。彼女は4年間アルバイトをする時間もないほど勉強と作品制作に日夜追われていたが、好きなことに本気で取り組み、やりたいことを貫く姿はまぶしかった。
私は部活も習い事も本気で取り組んだことがないたち。それゆえ全身全霊で取り組むラガーマンの姿にあこがれるのだろう。来世では、“プロップ”として真剣にラグビーに取り組む青春を送ってみたい。
【杉江しの】