某月某日
新宿から「8時ちょうどのあずさ5号」(あずさ2号は存在しなくなった)で松本へ赴く。市民タイムスを訪問、新保力会長、裕介社長に「第3回ふるさと新聞アワード」への協力をお願いする。
新保会長、6年余り務めた日本地域紙協議会の会長を夕刊三重の山下至社長にバトンタッチし、裕介社長と島根日日新聞の菊地恵介社長が副会長として支える体制になると。来月の理事会で新体制が正式に発表されるらしい。
裕介社長は松本深志高から一橋大を卒業後、読売新聞社に入社。浦和支局、北海道支社、東京本社経済部記者で15年勤務した後、2003年に市民タイムスに。東大卒の菊地社長と若き才人二人による地域紙活性化に注目したい。
某月某日
信濃毎日新聞社・小坂壮太郎社長をインタビュー。4年前に開設されたビジネス開発室が力を入れているという3つの新規事業が興味深く、早速ググってみる。
①昨夏、フランス語の「繭」と「古今」を掛け合わせた昆虫食のアンテナショップ「COCON MIRAI」を軽井沢に開業。古くから蚕糸王国と言われ、カイコサナギやイナゴなど昆虫食にも親しんできた信州から環境負荷の少ない「未来食」を発信する。②大自然を舞台にした「信州アウトドア研修」。企業のニーズを聞き取り、オーダーメイドのカリキュラムを提供する。③消費期限が近づくなど、廃棄していた商品を、専用のスマートフォンアプリ「HELAS」を通して消費者が買える仕組みを作った。
こうした新規事業に限らず、地方紙が知恵を絞る新たな取り組みは、小紙「新聞屋のSHINBUNYA」で紹介している。地域紙を含め積極的に取材していきたい。
某月某日
赤坂「トゥーランドット臥龍居」で催される「脇屋友詞 料理人人生50周年記念ディナー」へ。脇屋さんは私と同年だから、15歳から料理の世界に入ったことになる。
北海道出身、赤坂・山王飯店を皮切りに東京ヒルトン、キャピトル東急などで修行した後、27歳で立川リーセントパークホテルの中華レストラン総料理長に抜擢されたことが転機に。隣のフレンチの厨房で見た、綺麗な皿に少しずつ盛り付けられたスタイルに倣い、一躍日本における「ヌーベル・シノワ」の先駆者となったのだ。
この夜のメッセージカードには、「この道より我を生かす道なし この道を歩く」と記されてあった。