興味のある時代というと幕末・明治維新だと思うが、どうだろう。吉田松陰の門下からなぜあんなに多くの維新の偉人が出たのか謎であり驚嘆でもある。高杉晋作、木戸孝允、山県有朋、品川弥二郎、伊藤博文…。松陰は徹底して教え子たちの良いところを誉めたという話を聞いたことがあるが、そんなことだけでとも思えない◆そんな名教師が教鞭をとっていたのはたったの2年半、そして30歳の若さで処刑されてしまったというのも、なんとも強烈だ。十代の終わり頃に友達三人で、車で九州まで旅をしたことがある。途中萩の「松下村塾」を見に寄った。松陰が維新の偉人たちを輩出した所がどんな所か、すごく見てみたかったからだ。そのときの印象は「こんな小屋だったのか。」ここで門下生を育てあげたんだ。◆部屋を片付けていたら世田谷の若林の墓所にあった小屋(もちろんレプリカ)の写真がでてきて思い出してしまった。【岩元茂】