前回同様、色についてだけど、赤は注意せよという色であることはわかってる。そこで人間の感情を赤で表現したとすると、怒り、あざけり、こういうものが赤い色。人をあざけりながら笑う笑いを赤い笑いという◆そうするとげんなりしょげてる笑いだったら青い色。青い笑いということになるのか（フランスのカラーチャートにはブルーは憂鬱とある）。それでは黄色い笑いは、緑の笑いは、ピンクの笑いは。人それぞれの解釈もあるわけだけど、生活の中で今のあいつの笑いは気持ち悪いから茶色だな、紫だな。なんてなんか面白い◆で、黒い笑いにもどると感情になるとちょっと出てこない。が、死刑確定のタバコ依存症の男。感情表現として、大口を開けて笑ったらはずみでタバコのヤニの滲みついた黒い歯が見えた。「癌はやだ。禁煙するぞー。ガッハッハハ！」これもブラックユーモアだな。黒い笑い。【岩元茂】