【つぶや記】2024年1月30日付

2024年2月2日

 衝撃的な元日。1995年1月17日神戸市兵庫区での被災体験が蘇る。あれから29年、世の中ずいぶん発展した。平時には「備え」をキーワードに段ボール製のパーテーションやベッド、かまどとして使える野外ベンチなど多彩な防災グッズがメディアで紹介され、「体制は万全」と◆一方、南海トラフ地震の発生確率が予算獲得のために水増しされていた(東京新聞スクープ)という耳を疑うニュースもあったが、くすねた予算を地震予知や災害対策に活用してくれたなら少しは救われる◆しかし、石川の避難所では「水が…」、「トイレが…」、「風呂が…」と劣悪な環境が伝えられ、体育館では女性の横にパーテーションもなく見知らぬ男性が…。被災した受験生も当たり前のように共通テストを受けさせられる。29年前と何も変わっていない。あの防災グッズは!?、水増し予算はどこに消え、何に使われたのだろうか。【堀雅視】