本の魅力を届けたい
当社の「こどものための100冊」キャンペーンが6月17日から始まる。子育て中の著名人や書店員、図書館員が選んだ子どもの本100冊を掲載する冊子を作成し、書店や図書館、保育園、子ども商品の通販などを通して、15万部配布する。
キャンペーンは今回で4回目となるが、毎年、お届けする子どもやその親御さんから好評をいただいている。子どもに本を与えるための参考になるという声も多い。書店からは掲載本のフェアが好反応で、売上につながっているという報告も寄せられる。
先日、ある会合で何人かの出版社社長から「文学フリマ」の話が出た。文学好きが自分たちで作った作品を展示即売するイベントで、毎年、主要都市で開催されるが、その来場者の多さと熱気に驚かされたという。会場には老若男女が集まり、手作り感満載の冊子を販売。人気の書き手には行列もできる。今年12月に開く東京39は、出展応募の増加に対応して、これまでの東京流通センターから東京ビッグサイトに会場を移す。
「文学」でこれだけ人が集まるのかと思わされる。出版社社長は、本を読む人は一定数いるのに届いていないのではないか、と感想を漏らした。いろいろなチャンネルで本の情報を届ける大切さを感じる。キャンペーンもその一助となることを目指している。【星野渉】