猛烈な暑さと書店
6月は前年に比べて土日が多かったことで、書店店頭の売り上げは良かったと複数の書店から聞いた。7月もまずまずという声がある一方で、あまりの暑さで客が来店しないという話も。外出ついでに徒歩で立ち寄る単独店はそうした影響があるようだ。
毎年、夏の暑さが増すように感じる。7月の最高気温は2年連続で過去最高を更新したという。夕方になると、これも経験したこともないような局地的な大雨。先日は都内の自宅でほぼ真上に大きな稲光が走ったと思ったら、一瞬の停電。
昔は電気が消えると窓の外を覗いて、停電なのか自分の家のヒューズが切れたのか確認したものだ、などと暢気なことも言っていられない。このまま毎年気温が上昇したら、数年先に夏の日中は外出困難になるのではないかと思わされる。
コロナ禍の外出制限で、書店に限らず小売業は大きな痛手を受けた。気候変動によるリスクも現実味を増してきた。来年は太陽活動がピークを迎え、オーロラを発生させた太陽フレアのGPSなどへの影響がさらに大きくなるともいわれる。
コロナ禍に休業を強いられたアメリカやドイツの独立系書店は、ECの売上が30%に拡大したという。書店は出版流通の課題解決とともに、将来予想される環境リスクにも対応しなければならない。【星野渉】