河出書房新社
1962年創設以来、多くの新人作家を輩出してきた「文藝賞」(河出書房新社主催)の選考会が8月22日(月)明治記念館にて執り行われました。
選考委員を務める角田光代氏、島本理生氏、穂村弘氏、町田康氏による選考の結果、第59回文藝賞受賞作は、安堂ホセ(あんどう・ほせ)「ジャクソンひとり」、日比野コレコ(ひびの・これこ)「ビューティフルからビューティフルへ」の2作に決定いたしました。
受賞作・選評・選考経過・受賞の言葉は、10月7日(金)発売の「文藝」冬季号に掲載となります。
尚、贈呈式につきましては、11月中旬、明治記念館にて執りおこないます。
受賞者には、正賞として記念品、副賞として50万円が贈られます。
受賞作・作者紹介
【受賞作・作者】
「ジャクソンひとり」(400字×174枚)
安堂ホセ(あんどう・ほせ)/1994年、東京都生まれ。
【内容紹介】
「俺たち4人、入れ替わってみる?」
アフリカのどこかと日本のハーフで、昔モデルやってて、ゲイらしい――
スポーツブランドのスタッフ専用ジムで整体師をするジャクソンは、いつも噂の的だった。
ある日彼のTシャツから、偶然QRコードが読み取られ、ブラックミックスの男が裸で磔にされた動画を映す。
誰もが一目でジャクソンだと判断し、否定しても通じない。
調査を始めたジャクソンは、動画の男は自分だと主張する3人の男に出会い――。
研ぎ澄まされた視線と痛快な知恵で生き抜く若者たちの、鮮烈なる逆襲劇。
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【受賞作・作者】
「ビューティフルからビューティフルへ」(400字×153枚)
日比野コレコ(ひびの・これこ)/2003年、奈良県生まれ。現在、大学1年生。
【内容紹介】
「目覚ましは止めた、心に薪をくべてくだらない人ごみを燃やした。
運命の赤い糸はおとといリスカした。うん、オールオーケー。」
絶望をドレスコードにして生きる高校三年生の静と、ネグレクト家庭に育ち「死にたい歴=年齢」のナナ。
ある晩、受験生のナナが単語カードを片手に歩いていると、駅前でサイファーをしている若い男に声をかけられた。
ナナは気まぐれで、彼=ビルE を、静と自分の通い慣れている「ことばぁ」という老婆の家に誘うが――。
軽やかなことば遊びと、たたみかけるようなパンチラインの奔流。
生と死の両極に振り切れて乱反射する、高校生たちのモノローグ。
「文藝」最新号
文藝 2022年秋季号
発売日:2022年7月7日
雑誌コード:07821-08
税込定価:1,485円(本体1,350円)
判型/頁: A5判/504頁
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309980454/
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