株式会社KADOKAWA
出版、アニメ、ゲームを中心とした海外事業が好調に推移し増収増益
株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:夏野剛、東証プライム:9468)は、2022年11月2日(水)、2023年3月期第2四半期連結業績を公表いたしました。
■2023年3月期第2四半期連結業績ハイライト
・第2四半期連結累計期間における業績は前年同期比で、売上高+17.0%、営業利益+33.2%増。
・出版セグメント内では、高成長が継続している海外事業と電子書籍を合わせた売上高のセグメント内構成比が50%を上回り、成長基盤がより強固に。
・記録的大ヒットとなったゲーム作品『ELDEN RING』の海外向け出荷関連収益などが大きく貢献。
・アニメは前期を上回る年間40本レベルの制作に向け順調に進捗、特に海外向け、国内配信向けの収益が堅調に伸長。
・セグメント別に進捗率の差はあるものの、公表済みの通期見通し数値は、連結、セグメント別ともに据え置き。
■2023年3月期第2四半期連結業績 各セグメントの業績
<出版セグメント>
当セグメントの売上高は661億42百万円(前年同期比1.6%増)、セグメント利益(営業利益)は57億32百万円(前年同期比38.9%減)となりました。
紙書籍は、引き続き北米の戦略子会社であるYEN PRESS, LLCを中心とした海外事業における高成長が継続しました。国内では『20代で得た知見』(ノンフィクション)をはじめ、『オーバーロード(16)』(ライトノベル)、『ダンジョン飯(12)』、『大蛇に嫁いだ娘(2)』(コミック)などの販売が好調に推移したものの、市場全体の縮小が継続していることや新刊点数が前年同期比で減少したこと、また人気タイトルの権利許諾収入による貢献が大きかった前期からの反動があったことなどの影響で、減収となりました。
電子書籍・電子雑誌は、市場全体の成長が継続していることに加え、異世界ジャンルのコミックなど、当社が得意とする作品を中心に他社ストア向け販売・自社ストア売上が好調に推移し、増収となりました。
費用面では、中長期的な成長を見据えたコンテンツや人材への積極投資、国内の資材・印刷費、海外の物流費などが増加しました。
<映像セグメント>
当セグメント売上高は189億53百万円(前年同期比16.7%増)、セグメント利益(営業利益)は60百万円(前年同期比94.1%減)となりました。
アニメでは、少額出資を含んだ新作本数の増加(前期第2四半期時点23本→今期第2四半期時点28本)が主な要因となり、国内向け配信売上や海外向け売上が伸長し、前年同期比約20%増で力強く成長しました。
実写映像では、増収となった一方で、一部の作品において一過性の評価減が発生しました。
<ゲームセグメント>
当セグメントの売上高は171億37百万円(前年同期比255.1%増)、セグメント利益(営業利益)は75億92百万円(前年同期比1,116.8%増)となりました。
記録的大ヒットとなったゲーム作品である『ELDEN RING』の海外向け出荷に関連する収益などが増収増益に大きく貢献しました。また、共同・受託開発事業や(株)スパイク・チュンソフトの新作も増収に貢献しています。
<Webサービスセグメント>
当セグメントの売上高は115億48百万円(前年同期比5.3%増)、セグメント利益(営業利益)は9億42百万円(前年同期比24.7%減)となりました。
動画コミュニティサービスでは、動画配信サービス「ニコニコ」の月額有料会員(プレミアム会員)が9月末には136万人となり、前年9月末からは減少となりましたが、動画にアイテムを贈る「ギフト」や広告などの伸長により増収となりました。
各種イベントの企画・運営では、今後のクリエイター投稿とユーザー視聴のさらなる増加を企図した『ニコニコ超会議2022』をリアル会場でも開催しました。コロナ禍ながら9.6万人が来場したことにより、チケット・物販売上が増収に貢献しましたが、大規模開催のための費用増加により、全体では減益となりました。
<教育セグメント>
当セグメントの売上高は62億65百万円(前年同期比12.0%増)、セグメント利益(営業利益)は13億16百万円(前年同期比13.7%増)となりました。
クリエイティブ分野の人材育成スクールを運営する(株)バンタンでは、ゲームクリエイターを多く輩出する「バンタンゲームアカデミー」をはじめ、前期の新コース設立や展開地域拡大などにより引き続き生徒数が増加し、増収増益に貢献しました。また、(株)ドワンゴは、生徒数が順調に増加しているインターネットによる通信制高校であるN高等学校・S高等学校に対して、教育コンテンツ・システムの提供を行うことで収益を伸ばし、引き続き好調に推移しました。
<その他セグメント>
当セグメントの売上高は75億65百万円(前年同期比32.4%増)、セグメント損失(営業損失)は17億88百万円(前年同期営業損失21億22百万円)となりました。
IP体験施設の運営事業では、角川武蔵野ミュージアム、アニメホテル、イベントホール、飲食店などの商業施設を展開するところざわサクラタウンにおけるイベントが好評を博し、物品・サービス購入の延べ人数や来場者一人当たりの購買回数が直近四半期において過去最高を記録したことにより、増収となりました。
MD事業においては、EC販売を中心に増収となりました。
※当期決算の詳細については、当社グループポータルサイト「IR情報」ページをご覧ください。(https://group.kadokawa.co.jp/ir/)
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