サントリーホールディングス株式会社
公益財団法人サントリー文化財団(理事長 鳥井信吾)は、第44回「サントリー学芸賞」を下記の9名に贈呈することに決定しました。
本賞は「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門に分かれ、正賞として楯、副賞として300万円を贈呈します。毎年、前年1月以降に出版された著作物を対象に選考し、広く社会と文化を考える独創的で優れた研究、評論活動をされた方を顕彰しています。1979年の本賞創設以来、受賞者の数は今年度を含め371名にのぼります。
なお、贈呈式は12月12日(月)に東京で行う予定です。
<受賞者および対象作品>
〔政治・経済部門〕
鎌田 雄一郎(カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院准教授)
『雷神と心が読めるヘンなタネ ―― こどものためのゲーム理論』(河出書房新社)
今野 元(愛知県立大学外国語学部教授)
『ドイツ・ナショナリズム ―― 「普遍」対「固有」の二千年史』(中央公論新社)
〔芸術・文学部門〕
邵 丹(東京外国語大学世界言語社会教育センター専任講師)
『翻訳を産む文学、文学を産む翻訳 ―― 藤本和子、村上春樹、SF小説家と複数の訳者たち』(松柏社)
奈倉 有里(翻訳家、早稲田大学等非常勤講師)
『アレクサンドル・ブローク 詩学と生涯』(未知谷)を中心として
村島 彩加(明治大学兼任講師、青山学院大学非常勤講師)
『舞台の面影 ―― 演劇写真と役者・写真師』(森話社)
〔社会・風俗部門〕
岩間 一弘(慶應義塾大学文学部教授)
『中国料理の世界史 ―― 美食のナショナリズムをこえて』(慶應義塾大学出版会)
藪 耕太郎(仙台大学体育学部准教授)
『柔術狂時代 ―― 20世紀初頭アメリカにおける柔術ブームとその周辺』(朝日新聞出版)
〔思想・歴史部門〕
筒井 清輝(スタンフォード大学社会学部教授)
『人権と国家 ―― 理念の力と国際政治の現実』(岩波書店)
中 真生
(神戸大学大学院人文学研究科教授)
『生殖する人間の哲学 ―― 「母性」と血縁を問いなおす』(勁草書房)
-敬称略-
◎受賞者略歴・選評については、下記URLよりご覧ください。
受賞者略歴:https://www.suntory.co.jp/news/article/14268-2.html
選評 :https://www.suntory.co.jp/news/article/14268-3.html
<選考経過>
2021年1月以降に出版された日本語の著作を対象に「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門において各選考委員より優れた作品が推薦され、2回にわたる選考委員会での審議を経て、受賞者および作品が決定されました。
選考に際しては、個性豊かで将来が期待される新進の評論家、研究者であること、本人の思想、主張が明確な作品であることに主眼が置かれています。また、代表候補作品だけでなく、これまでの一連の著作活動の業績を総合して選考の対象としています。
<選考委員>
政治・経済部門
大竹文雄氏(大阪大学特任教授)
北岡伸一氏(東京大学名誉教授)
田所昌幸氏(国際大学特任教授)
土居丈朗氏(慶應義塾大学教授)
牧原 出氏(東京大学教授)
待鳥聡史氏(京都大学教授)
芸術・文学部門
池上裕子氏(神戸大学教授)
片山杜秀氏(慶應義塾大学教授)
沼野充義氏(名古屋外国語大学教授)
三浦 篤氏(東京大学教授)
三浦雅士氏(文芸評論家)
渡辺 裕氏(東京大学名誉教授)
社会・風俗部門
井上章一氏(国際日本文化研究センター所長)
鹿島 茂氏(作家、フランス文学者)
玄田有史氏(東京大学教授)
佐伯順子氏(同志社大学教授)
佐藤卓己氏(京都大学教授)
武田 徹氏(ジャーナリスト、評論家)
思想・歴史部門
宇野重規氏(東京大学教授)
苅部 直氏(東京大学教授)
熊野純彦氏(東京大学教授)
田中明彦氏(国際協力機構理事長)
堂目卓生氏(大阪大学教授)
細谷雄一氏(慶應義塾大学教授)
<公益財団法人サントリー文化財団について>
当財団はサントリーの創業80周年を記念して1979年2月に大阪で設立されました。以来、わが国の国際化、情報化の時代に応えて、社会と文化に関する学術研究の助成、これらの分野における優秀な人材の育成をめざし、わが国および世界の学術文化の発展に寄与することを目的に事業を進めています。
ホームページ https://www.suntory.co.jp/sfnd/